コロナの次は、戦争。一難去って、又一難のボーディングスクール。

ロシアVSウクライナ戦争のニュースが、毎日続いています。
ブログにも先日書きましたが、スイスには、毎日多くの避難民がウクライナからやって来ています。この小さな国でも、その数凡そ25,000人以上に上っています。

スイスのボーディングスクールには、ロシアからもウクライナからの生徒もいるので、学校では、そのケアに追われていると言っていました。

ロシア人の銀行口座閉鎖の制裁が続けば、そういった子供達の学校継続も困難になるでしょう。ボーディングスクールにとってみれば、コロナの次に訪れた、災難、一難去って、又一難です。

スイスのボーディングスクールは、100年以上前に設立されている学校が何校もあります。これまでの学校の歴史の中で、きっと多くの困難を乗り越えてきたのでしょうが、とりわけ今回は、世界で起きた事が飛び火し打撃となっていて、事態は深刻です。

 学校以外でも、スイスには、ロシア人やウクライナ人が沢山住んでいます。
外国人が全人口の25%を占めるスイスで(統計上の数字。地域により、もっと多く占める場所も)、政治的に敵国の移民が、同じスイスという国に住んでいることも普通です。

以前、私がスイスで米系銀行に勤務していた時も、そこでは国籍数55か国の社員が働いていましたが、当然、敵対する国の人も含まれていました。しかし、我々個人の生活に焦点を当てれば、現実の日常では、政治とは切り離して考えるもので、傍から観ていて、個人的な感情は相容れないという感じでした。

 先日、あるボーディングスクールの校長先生が、今夏のサマーコースにロシアとウクライナの両方から、参加申し込みをもらったと言っていました。
「どうやってマネージするのでしょうか?」と業務の絡み上、公式に尋ねてみると、以下の答えをもらいました。直訳すると、

「インターナショナルスクールとして、国籍の差別はしておらず、政治や宗教に関係することは、私たちの役割ではありません。私たちは常に、紛争が続いている国からの子どもたちを受け入れており、それが問題になったことはまったくありません。」

これを読んで、インターナショナルスクールのレゾン・デートル(raison d’etre:存在理由)を垣間見た気がしました。

まさに国際寮制学校の真髄というべき理念です。元々スイスでボーディングスクールが設立され、発展していった背景には、多国籍企業の子供達が多かったのと、それに伴い、ジュネーブで1968年にIB教育プログラムが作られたという事から来ています。スイスという永世中立国という土地柄に適していることも安全性を考慮する上で重要です。ジュネーブと言えば、ニューヨークと並ぶ国連がある場所でもあり、国際性豊かな場所というのは、大きな利点です。

 もっと昔を遡れば、学校によっては、欧州の王族貴族の子息子女が、隣国から送られてきたということもあります。

世界で戦争や衝突が起こると、ジュネーブで平和交渉や会談が行われたり、あるいは、独裁者の口座が発覚され、凍結されたりと、スイスは、何かと世界の動きに影響され、作用しています。

コロナが収まりつつある中、今度は戦争の影響でフライトの遅延も有る中、日本から来る子供達のサポートに励んでいる今日この頃です。

近藤 美穂
スイスジャパンサポート有限会社
代表
Hägelerstr. 3, 5400 Baden,
Switzerland