東洋経済の教育悩み相談みたいな記事に、”大人の勉強指導室”という連載があり、親の悩みとその解決方法が掲載されていました。
それは、「受験生の息子が、親の助言を聞かず、頑固で完全主義の為、それが勉強の妨げになっているが、親として、どうサポートしてあげればよいか?」、という相談でした。
この相談に対して、その筆者は、「モチベーションがなく、全然勉強しないよりは、100倍まし。」と言い、では、親の出る幕はどこにあるか?という点に関して、息子さんが家庭に求めるものは、”自己肯定感”と”安らぎ”が大事だとアドバイスしています。
筆者が言うには、開成とか東大とかの難関に合格してきた子供たちは、皆、自己肯定感があり、”俺って、すげー”とか思っている子供だそうです。(東洋経済から引用)
”お前なら出来る”と握りこぶしを出して、言っている、修造のカレンダーがはやっているのもそこにあると筆者は言っています。
開成中受験の際に、筆者の母親が言った言葉に、”あなたならちょっと失敗しても、真中くらいで受かるわよ。” だったそうで、子供としては、そういう言葉に安心するようです。 そして、父親の方は、何かにつけ、”大したもんだ”を連発していたようなのです。
つまり、ただ単に、”勉強しろ。”とは言って、プレッシャーをかけないというのがポイントです。
そこで、この話を聞いて、私がすぐ思ったのは、子供に自己肯定感をつけるには、まさに、”プチ~留学体験”で得られることと一緒だ、ということです。
なぜなら、外国に一人で投げ込まれる境地に置かれると、自己肯定感無くしては、生きていけないからです。ただ、気をつけなければいけないのは、本人に嫌々、無理やり行かせるのはやめた方がいいということです。
この場合、誰でも行かせればよい、という意味ではありません。
もちろん、日本にいても、自己肯定感は育つと思いますから、留学というのは、ひとつの選択です。
多くのお母さん達がやらせていることですが、子供のうちに、何でもいいので、習い事をさせ、それによって、”成功体験”を実感させて、それを増やしていくというのが、子供の人間形成の過程では大切です。
私の現地での経験から、スイスの私立寮制学校で学んでいる子供たちは、皆自己肯定感が強いです。
この場合、日本人に限りませんが、逆に言うと、自信あり過ぎの子たちが多くて、自分の前途には色々な可能性、つまり、進路選択があるけど、私は、その中で、これを選ぶんだと、いう感じです。
時々、娘の友達達が家へ遊びにやって来た時に、皆高校生でしたが、すでに自分の将来の進路をはっきりとした口調で、述べる姿には、しっかりしているな、と感心しました。 誰ひとり、ぼーっとしている子供はいませんでした。
私が見学した、低年齢層を受け入れているスイスの学校では、まさに、”子供に自信をつけさせること”を学校の指針としています。 私がその学校を訪問し、そこで、留学中の日本の子供たちに会った時、彼らの眼は、きらきら輝いていて、自信に満ちている感じがしました。
もちろん、一方で、言葉の壁とか、ホームシックもあると思いますが、そういうことを乗り越えたりしながら、自信は生まれて来るように思います。