1.フランス語を学ぶのに、フランスへ行かないで、スイスへ行く場合の利点は何ですか?

フランスよりも比較的ゆっくり話し、方言がほとんどないといってもいいので、日本人に分かりやすい点です。スイスは多言語で国際的な環境なので英語も通じますから、フランス語が危ういうちは、英語でも補うことができます。

2.スイスには公用語がたくさんあるそうですが、国はどうやって機能しているのですか?

スイスは地域の場所によって言語が変わります。フランスに近い西ではフランス語、東へ行けば行くほどドイツ語を話します。南のイタリア国境ではイタリア語が話され、アルプスのエンガディーン地方では、ロマンシュ語を話します。

例えばジュネーブからチューリヒまで汽車で横断すると、フランス語を話していた車掌が、ドイツ語に変わっていくのが分かります。もちろん、乗客が話している言葉もさっきまでフランス語が多かったのが、次第にドイツ語が聞こえてきます。
スイス連邦は26州から成り立っていますが、国の政治は連邦直接民主制を取っており、国会には3カ国語の通訳者がいます。ドイツ語を話す人が過半数を占め人口の65%、フランス語を話す人が約20%、イタリア語が6.5%、そしてロマンシュ語人口が3万8千人といわれています。

小学校から外国語教育が必修で、ドイツ語圏なら第一外国語はフランス語が、フランス語圏ならドイツ語が必須科目になります。学校教育の中で外国語を習得する時間が多く、学校卒業後は人口比率から見ると国際的な取引のある会社に勤務する人が多いので、外国語を話すのはある意味、日常茶飯事ともいえます。 スイスのすべての製品には独仏伊語の表示が義務付けられており、汽車車内のアナウンスをとっても最低3カ国語でアナウンスがなされます。

3.スイス国内で生活するのに、日本から必ず持参すべき持ち物は何ですか?

ほとんどのものは売っているので、困ることはまずないと思います。
ただ、電気のボルト(西欧州共通で220ボルト/50ヘルツ)が日本とは違うので、電気製品には注意が必要です。

個人により違いはありますが、一般的に日本から持っていくものを列挙すると、パスポート(ビザ)、お金、クレジットカード、航空券、ラップトップ、アダプター、常備薬、体温計、梅干し等の日本食(好みで)などでしょうか。

4.スイスの天候はどうですか?

冬は太陽が出ない曇りがちな天気が続きますが、市街地は思ったほど頻繁に雪は積もりません。ただ標高が高くなればなるほど山岳地方の天気に近づき、よく晴れますが、雪も積もります。 ここ数年、チューリヒやジュネーブでは夏は30度を超える日もありますが、山間部は涼しく、日本から考えると避暑地の天気です。朝晩は涼しくなることが多いので、夏でもカーディガンや上着が必要です。

5.スイスは、自国通貨のスイスフランを使用していて、EUの中で孤島のような感じがしますが、ユーロも使えますか?

スイスはEU連合やユーロ通貨統一に賛同せず、スイスフランを使用していることで、EU諸国のような不況には陥らなかったと言えるでしょう。ただ、EUの取り決めには足並みをそろえざるをえない部分が往々にしてあり、シェンゲン条約以降、欧州内パスポートの提示義務が無くなり、欧州各国から人の移動が大幅に増えています。

スイス内でも飛行場や国境付近、百貨店、高級ブティック等ではユーロが使える場所があります。もしユーロしかない場合には、尋ねれば受け入れてくれる可能性があるので、聞いてみることです。 ちなみにスイスの国鉄駅窓口でも両替えが可能です。

6.スイスの食べ物はどうですか?

スイスのスーパーで日本と異なる点は、ヨーグルト、チーズといった乳製品や生ハムのコーナーが広いということです。

スイス人はパンとチーズが好きなので、夕食でもチーズを使った食事を好みます。あとはヴルストといって、ソーセージや肉も好きですが、最近ではダイエットをする人が増え、野菜を多く摂り、肉よりも魚を食べる人が増えてきました。 朝食では、ミューズリ(麦などの穀物を砕いたものとヨーグルトとミルクを混ぜたもの)が、よく食べられます。パンはおいしく、お米はイタリア米の他、日本米を含めた外米も手に入ります。スーパーでは野菜は欲しい分だけ自分で量りに乗せて買うことができるので、合理的です。

7.スイス人はどんな国民性ですか?

一般的に国民性は頑固で、とっつきはあまりよくありません。向こうから話しかけたり、親しみよく近づいてはきません。相手の様子をよく観察している感じです。その分、信頼がおける正直な人が多いかと思います。実直で、寒い地方に住む人の性格が基本にあるという感じがします。周囲は大国に隣接され、何百年と様々なヨーロッパの歴史を通過し、外国人が国中を往来するうちにこのような国民性が根付いたのかもしれません。

ただ東と西、そして南では多少街の雰囲気が異なり、ドイツ語を話す地方は、フランス語やイタリア語を話すところよりも堅い、真面目、勤勉、時間厳守というところが際立っているかもしれません。ゲルマン民族とラテン系民族の違いです。西フランスは、ラテン系の人が多く住んでいるのでより気さくな感じです。言語や気候風土が変わると、街や人々の気質も多少変わってくるということですね。

8.スイスの産業は何ですか?

意外に一般的に知られていないのは、スイスは技術革新の国だということです。

特許件数が世界上位を占め、IMDの世界競争力ランキングでも常に上位を維持しています。最も大きなスイス企業の一つにネスレがありますが、食品会社として世界第1位です。化学薬品のノバルティス、ロッシュ、コモディティトレーディングのグレンコア、車両ディーゼルエンジンのABB、自動車部品等の機械工業、時計等の精密機械、医療機器、バイオテクノロジーや、UBSを初めとする銀行、観光等のサービス業等があります。

多言語が話せ、地理的にも欧州の中央に位置する利点から輸出産業に特化し、大企業になればなるほど隣国だけではなく、米国、アジア他世界と取引をしている多国籍企業がスイスにはあるだけではなく、欧州本部や支社として有名な外資系企業も数多く誘致しているところが特徴です。

9. 滞在許可証は、どうやって取得出来ますか?

スイスで滞在許可証を取得するには、複雑な手続きが必要になります。

スイスに学生として、あるいは転勤者として3か月以上滞在する場合、必ず滞在許可証が必要です。他国と違いスイスでは各州の権限が強いので、住まわれる州の当局に申請する必要があります。
学校で手続きをしてくれる場合もありますが、もしご自身で滞在許可証発行するのにサポートが必要な場合には、弊社がお手伝いしますので、来る前に日本からご連絡を頂くと面倒な時間を取られずに済みます。

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