お受験よりはるかに大事なものとは? 富裕層が子供の教育で重視する4つのこと

2019.05.22のPresident womanプレジデントウーマンに掲載された、子供の教育についてです。まずは、内容をここに掲載させて頂きます。https://president.jp/articles/-/28727?page=3 最後に、この記事の私の感想を書きました。

 

お受験よりはるかに大事なものとは富裕層が子供の教育で重視する4つのこと

 

午堂 登紀雄

米国公認会計士

 

 

富裕層は、自身の子育てにおいて、何を重視しどのように接しているのでしょうか。

 

無数に枝分かれしていく人生ゲームを切り開いていくためには、適切な判断力、重要な局面で意思決定できる決断力が必要です。

特に実社会や人生の岐路では、正解がない場面のほうが圧倒的に多いものです。それに、時間が足りなかったり判断材料に乏しいこともある。それでも自らの価値判断基準に照らし、その時々で合理的だと思える決断、選択をしていかなければなりません。

私の場合「自らの価値判断基準」とは、「自分や自分が大切にしている人が幸福になる」ということですが、自分にとって価値があるとはいったいどういうことか、それを育まなければ決断はできません。

同時に、自分に価値があることと他人にとって価値があることは違うということを自覚しておかなければ、他人の動きを見てから決めるとか、他人の判断に流されてしまうということにもなりかねない。

そうした判断軸を培うためには、判断とそれを検証する経験の積み重ねが必要で、それには長い時間を要します。

 

「自分で決める」を習慣づける

そのため、富裕層の家庭では、幼少期から「自分で決める」ことを習慣づけていることが多いようです。

レストランに行ってメニューを選ぶ、自分が着る洋服、文房具、習い事もすべて、子に選ばせる。「なんでもいい」「どっちでもいい」は禁句にし、つねに自分の意志を表明する習慣を持たせる。

「これにしておきなさい」「それはやめておきなさい」などと先回りをして子の代わりに選んでしまう親がいますが、これは子が自分で判断する機会を奪う余計な行為。その判断が稚拙であっても、子の意志を尊重し、子に決めさせることです。

2~3歳児であっても、たとえば「リンゴジュースとオレンジジュースのどちらがいい?」などと選択肢を絞ってあげることで決める力は養えます。

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ケーススタディ形式の質問で思考力を磨く

 

もし子どもの判断が明らかに間違っているとか、思い込みや先入観による浅い判断だった場合は、たとえば「こういうことが起こる可能性はない?」「もしこうなったらどうする?」などと、親が追加情報を提供してもよいでしょう。

たとえば子が「この学校に行きたいと思う」と言ってきて、それがたとえば学校の先生に勧められただけだとか、子の個性に合っていないと感じた場合。

「どうしてその学校にしたの?」「その学校に行けばあなたのやりたいことができそう?」「その学校についてこんなことを聞いたことがあるんだけど、どう思う?」などと、子の希望にフィットした学校選びになっているかを問うてみることです。

合理的な判断には論理的思考力(物事の関係性を捉える力)やクリティカルシンキング(物事の本質を捉える力)、想像力(因果関係を捉える力)が必要ですが、親がケーススタディ方式で質問を与えて行けば、そうした力を養う訓練になります。

そして、短絡的な判断に終始せず、様々な視点を考慮し重層的な思考で判断できるようになります。

もちろん、子どもは持っている情報が少なく、選択肢も少ないもの。そこで、親は可能な限りの選択肢を提示したり、あるいは試させたりして、子の世界観を広げるサポートは有用です。たとえば子どもの習い事などは、親が情報を集め「こういうのがあるけど行ってみない?」などと入り口を開けてあげるとか。

 

子どもの受験に際しても「こういうおもしろい学校があるみたいよ」など、子の力だけでは集めきれない情報を提案してみる。それこそ海外のイベントや学校などは、子はなかなか思いつかないでしょうから、親からの情報提供が役立つ場面は多いでしょう。

大前研一さんも実践! 家族旅行で企画力を磨く

 

子どもの自主性や積極性、挑戦心を養うには、家庭の中でイニシアチブを取る経験を積ませることです。つまり家族のリーダーシップをとる役割を与えるのです。

たとえば家族旅行の計画は、予算と日程だけ与えて子にすべて任せ、ツアーコンダクターをさせてみるという方法があります。

行き先はもちろん、交通手段の選定、宿泊先の選定、旅行先を巡る順序などなど、子がすべて考えチケットも手配させ、当日のガイド役もすべて任せる。それによって、企画力や自分で決める力、リーダーシップの訓練になります。

実際この方法は、アタッカーズビジネススクールの大前研一氏や、金沢工業大学の三谷浩二氏など、コンサル×実業を経験している人も取り入れています。

もちろん、たとえば家族4人なのにツインの部屋しかとっていなかったとか、予約ミスがあったりなど失敗もあるかもしれませんが、これも大切な経験です。

想定外のミスや出来事に対処する経験は、その場その場の状況で臨機応変に対応する力がつきます。それは不測の事態に慌てない強い精神性を養ってくれます。

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イベントや夕食の準備を仕切らせる

 

子どもの年齢などから家族旅行はちょっと手に余るということなら、家族のイベント、たとえば誰かの誕生日パーティーやクリスマスの企画を任せるとか、フリーマーケットへの出店を仕切らせるということもできるでしょう。

もっと日常的には、週末に遊びに行く計画や、夕食の準備をリーダーとして仕切ってもらうという方法もあります。

特に料理は良い経験です。メニュー決め、材料のリストアップ、買い物などなど、やることが多いですし、料理の分担の指示(たとえば、「お父さんは人参を切ってね」「お姉ちゃんは玉ねぎを炒めてね」など)を仕切らせれば、段取り力の訓練にもなります。

学校では必ずしも自分の子がリーダー的な存在になれるとは限りませんし、基本は先生の仕切りですから、自分がイニシアチブをとって何かを成すという経験はなかなか積めません。それを家庭で補うのです。

 

一人旅や短期留学をさせる

責任感や自立心を養うには、子が一人で最初から最後まで完結するようなことを経験を積ませることです。自ら進んで動き、自分の意志で最後まで成し遂げる経験をさせることです。

効果的な方法のひとつが一人旅です。たとえば実家のおじいちゃんおばあちゃんの家まで一人で行かせるとか、子どもが「あそこに行きたい」と言い出したら一人で行かせてみましょう。

一人で旅をすれば、いろんなことが起こります。親と一緒では考えもしなかった経路の選択、切符の買い方、時刻表や路線図の見方などなど、自分で調べ判断しなければ目的地に着けないというプレシャーや不安に打ち勝たなければなりません。

あるいは、1日1本しかないバスを逃ししてしまったなど、想定外の事態にパニックになるかもしれない。それでも気を取り直して解決することで、ピンチを乗り越える精神力も培われます。

高校生ぐらいになれば、海外のサマーキャンプや短期留学に一人で参加させることです。スクールへの申し込み、ホストファミリーを探す、飛行機のチケットの手配などすべて本人に任せ、一人で行って一人で帰ってこさせる。

実際、東京の名門、武蔵学園では、海外研修の際に似たような方法をとっているそうですが、これでみな一回り大人になって帰ってくるそうです。

たとえば台風や地震などの災害で公共交通機関がマヒしたとき、首都圏のターミナル駅では、帰宅困難者がたくさんへたり込んでいる光景がニュースで報道されることあります。大人でもどうしていいかわからなくなったり、アタフタしたりして対応力を失ってしまう人がいます。

しかし大切なのは、そこで思考停止するのではなく、それこそ次々と飛行機が発着する状況を統制する航空管制システムのように、目の前の状況に合わせて自分がやるべきこと、できることを冷静に峻別できる精神力が必要です。

それにはやはり、親の支援が受けられない環境や想定外の出来事が起こる環境に身を置くことにより、自分一人でなんとかしなければならない経験をすることです。

 

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私見。。。これを読んで私が思うのは、今の子供にとって大事なのは、”自分の頭で考えて、決断し、行動すること”です。逆に言えば、今までの日本の教育だと、先生の言われた通りにしていればよかったのですが、これは、もう時代遅れです。

今の時代、子供の教育環境程、しっかりと選ばなかったら、後悔するものはないと思います。

特に、経営をお子様に引き継がせる予定の経営者のご家庭にとっては、ぜひ海外留学を経験させてあげて下さい、と申し上げたいです。日本の中の教育機関では、すべての学校がそうではないとしても、殆どの学校では、未だに時代遅れなシステムが行われていて未来のリーダーとなる子供達にとっては、刺激的ではありません。

やはり、宣伝となってしまうかもしれませんが、まずは、子供にサマーキャンプに参加させてみることをおススメします。

 

著者は、「高校生ぐらいなら海外のサマーキャンプ」と書いていますが、弊社の紹介しているスイスサマーキャンプにおいては、10歳くらいからひとりで参加しています。10歳以下の場合には、保護者様に念を押して、ご相談に応じています。

10歳以下の場合は、特に、お母さんと一緒に来て、学校へ下ろし、お母さんは旅行をして、帰りがけにピックアップするのが理想です。

行きは一緒に来て、帰りだけ、UM(航空会社の同伴サービス)を利用して、帰国させる方も沢山いらっしゃいます。

但し、本人が行きたくないのに無理やりはいけません。本人のモチベーションがあってこそ、参加させてみることです。

言葉が通じない世界というので、悔しい思いもするでしょう。でも、その時は大変だった経験も日本に帰ってくるとケロッと忘れてしまい、「また、行きたい。」と言い出す事も多々あります。

 

今までとは違った環境を体験することで、決断の連続を強いられることでしょう。

島国の日本の子ども達こそ、様々な国から参加するスイスのサマーキャンプに、自発的に参加して欲しいと願っています。

 

近藤 美穂

スイスジャパンサポート

 

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