スイスの国際性について~

日本で、海外留学と言うと、大体が、高校生、大学生から、しかも英語圏が殆どです。

そこで、なぜスイス留学なのか、その特徴について改めて書きたいと思います。

私が扱っているスイス留学には、まず、低年齢(4歳)~18歳までのボーディングスクールがあります。私立寮制学校が、140年以上も前から、スイスでは、主に欧州の富裕層(王族、貴族、著名人や経営者の子息子女)向けに、子供達を集めて来た歴史があります。

元々、’1968年に作られた、*IB(国際バカロレア)という教育システムは、スイスが発祥です。グローバル社会に適したこの教育システムは、現在、日本にある認定校が、35校です。 文部科学省は、2018年までに、日本で200校まで増やそうと目指しています。

まずは、米国、カナダ、英国、シンガポールなどのアジアにある寮制学校とどう違うかを説明します。

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アングロサクソン系英語圏にも、たくさんのボーディングスクールがあります。

しかしながら、他国の場合、自国の子供達への寮制学校として設立されて、彼らの学校システムの中から、生まれたものです。なので、当然1.自国の子供達がマジョリティを占めます。外国人の留学生は、学校によって異なりますが、3割とか、です。そこに日本人の外国人が学ぶ場合、ネイティブの彼らと肩を並べなくてはいけません。彼らのリズムに合わせなくてはならない、という処があります。

その点、スイスのボーディングスクールには、スイス人の子供達は殆どいません。学校によっては、世界55か国から子供達が集まって来ます。何よりも、2.IBの精神として、国際性を身につけること、他国の文化歴史慣習を尊重し、自国のアイデンティティを認識することです。

ですから、3.フェアな立場で、ネイティブの先生から英語で学習することが出来ます。

その為、4.世界中に、一気に知り合いのネットワークが出来てしまうのて、経営者のお子さんには、何よりも代えがたい財産となります。

それから、5.欧州の真ん中に位置することで、欧州の文化歴史が肌で感じ取ることが出来ます。スイスからフランス、ドイツ、イタリア、オーストリア、英国へは、飛行機で1時間~1時間半です。修学旅行には、本物の歴史に触れることが出来ます。

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日本人にとって、北アメリカやオセアニア、そしてアジアへは、比較的近く、アクセスし易いので、大人になっても簡単に行くことが出来ます。しかし、欧州は、文化のモザイクで、言語も様々、遠くて、近づき難いイメージがあります。

低年齢からも受け入れ、6.安全性の高いスイスへ行くことで、英語だけが外国語でないと認識し、7.他の言語も序に学習出来る環境があります。

このスイス留学にみる国際性~7つの特徴は、ボーディングスクールに限って言えることではありません。ホテル学校もまた同様に、学んでいる学生の国籍は、様々で、国際性豊かです。

公用語が4つあるスイスで、事実上、ビジネスで使う英語も加えれば、主に5つの言語が使われています。スイスの経済活動で、英語は、多国籍企業、国際機関でよく話されています。例えば、スイスで大学を卒業する人はわずかですが、大学のレベルは、高く、例えば、チューリヒ工科大学は、東大よりも高いです。日本とは違い、大学生であれば、英語は話せます。商業コースの職業訓練を受けている人も、事務職に就く場合、英語スキルレベルを必ず、履歴書に書きこみます。

スイスの産業は、日本と類似している点として、資源が乏しい為、技術革新が発展しており、付加価値をつけて売る輸出産業が盛んです。たとえ、大企業や多国籍企業でなくても、欧州諸国だけではなく、世界中の国と取引をしているので、この国ではよく英語が使われています。

1月に行われるダボス会議でも分かることですが、毎年世界中のリーダーがスイスへ集まって、エコノミックフォーラムが開催されます。他にも、スイスでは国際機関に付随した、様々な国際会議や国際イベントが開かれています。この様な環境で、高い水準の人たちと出会う機会が沢山あります。

スイスはまた、欧州の大国の歴史に影響、翻弄されて来ました。フランス革命、ナポレオンの出現、ハプスブルク家の歴史、世界大戦などがその例です。

昔から、欧州諸国と肩を並べて、うまくやって来た小国のスイスは、歴史の中で、彼ら特有の国際性を磨いて来た、ということが言えます。言語を操り、大国と渡り合って培った国際性が、世界に開かれたボーディングスクールやホテルスクールの土壌を作り出したと言えます。

 

参考:Ⅰ. 国際バカロレアについて(文部科学省のサイト)

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