コロナウイルスの段階的緩和策とスイスの学校再開について

スイス政府が非常事態宣言を発令 (3月17日)して以来、47日が経ちました。

今回の世界規模でのコロナウイルス蔓延は、学校教育にも大きな影響がありました。

 

スイス政府は、新規感染者が少しではあるが、減少の傾向にあることから、4月末の通達にて、5月11日から小中学校の義務教育再開を発表しています。

私立ボーディングスクールでは、学校により、9月の新学期からの再開を発表したところもあれば、この通達に合わせて、早々と5月12日から再開を予定している学校もあります。

 

いずれにせよ、いつウイルスが再発するかもしれない状況下、引き続き、2mのソーシャルディスタンスと頻繁な手洗い、人混みは避けるというルールは、今後もしばらくの間は続きます。

例えば、学校の教室では、隣の子供との間隔を開ける様に座らせる等、細かい方法で学校機関へ再開までに指示がなされます。

 

ところで、ITに関して、日本の小中学校では、2023年までに、一人一台のパソコンを配備する構想がありますが、新型コロナ感染拡大の学校閉鎖により、パソコン導入を先行して導入する予定と報道されました。

 

スイスのボーディングスクールをみれば、すでに学校から一人1台のラップトップと学校によっては携帯も与えられ、IT化は進んでいます。規模が大きな学校であれば、IT担当者もいます。

スイスボーディングスクールでのIT導入は早く、各生徒の授業出欠席、病欠、毎週のテストの成績、学期ごと又は半学期ごとの成績、教師のコメントが、父兄のメールにも届く様になっています。

 

コロナウイルスによる緊急事態宣言で、現地スイスで帰国が命じられてから、遠隔授業導入が、早急に行われました。学校によっては、帰国後数日後という速さでした。

保護者の方からは、兄弟が東京の公立へ通われているので、それを比較して、「スイスの学校は進んでいますね、スイスへやって良かったです。」と感想を述べたお母様もいらっしゃいました。

 

当初、遠隔授業のIT操作に慣れない生徒に対しては、学習について来れる様にスタッフや教師らも必死に、自宅から遠隔サポートを行っていましたし、週に何回か、寮や担当教師との連絡も頻繁に行われています。

 

この先どうなるか予測出来ない事態に、学校責任者は、スイス政府の通達がある度に、学校再開への見通しを検討し、父兄宛てに連絡をして来ました。

学校によっても方針は異なりますが、オンゴーイングの状況下、再開の予定に従って、突き進んで行くには、当然リスクも伴います。決定したことを進めて行く中で、状況をモニタリングしながら、もし、再発の場合には、再度対処していきます、というやり方です。

 

勿論、スイス国内でも、学校関係者によっては、再開が早過ぎるという声もありました。

それでも、子供の感染者数が表面的には少なく、重症化しないということもあり、決断に至った様です。

 

スウェーデンでは、ようやく新規感染者数が減少傾向になって来たと、5月に入ってから報道されていました。学校閉鎖もなく今までやって来たスウェーデンの結果も、これから先のスイスにおける段階的緩和策の参考となっていると思います。

しかしながら、感染者、22、317人、死者2,679人を出した(5月3日時点)結果とその措置法を自国のやり方と比較して、どう捉えるかです。

 

今年のスイス、サマーキャンプについて言えば、学校により実施予定を発表したところもあります。

催行するが、生徒の健康状況を毎日チェックし、万が一、感染者が出た場合は、速やかに隔離するという方法を取るということです。

 

とにかく、1日も早く、このコロナウイルスが世界で終息することを願っています。

 

スイスジャパンサポート

近藤

 

 

 

 

 

 

 

 

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